陳麻婆豆腐

名臣、丁宝楨が愛した料理「宮保鶏丁(鶏肉のピーナッツ炒め)」

宮保鶏丁を作った丁宝楨氏とは?

丁宝楨は、清朝後期の名臣。出身は貴州省平遠、山東省の地方長官を務め、後に四川省の総督になった名士です。

言い伝えによると……

子供時代の丁宝楨氏は一度川のほとりで遊んでいた時に誤って川に落ち、川辺に住む心優しい人に助けられました。

その後、丁宝楨氏は成長。一念発起し、勉強に明け暮れ科挙に合格。官職につきます。そして、丁宝楨はついに進士に合格。後に四川省の総督に任命されました。

四川で受けた恩を返しに

四川省の総督になった後、幼い時に命を救われた事を思い出し、彼を救った人の家に感謝を伝えに行くことに。

おじさん
「丁様が十数年前の過去の事をまだ覚えていてくださって、この老いぼれ、感激の極みでございます!どうか丁様、我が家の自慢の鶏肉炒めをご賞味下さい……」

丁宝楨
「美味しい、美味しい、サッパリとして口当たりが良く、香ばしくて本当に美味しい!あなたの家のこの料理の作り方を教えて下さい、家に持ち帰り、料理人に学ばせて作らせます。」

屋敷に戻ると早速、料理人にあの鶏料理を作られました。

丁宝楨
「先程話したのが鶏肉炒めの作り方だ。早速研究してきなさい、今日私はこの料理を食べたいのだ。」

料理人
「四川には貴州の甜麺醤が無い、別の方法を考えなくては……それなら……」

宮保鶏丁の作り方

・まず賽の目に切った鶏肉、卵、でん粉等の材料を用意する。

・次に、ネギ、生姜、ニンニクを爪の大きさぐらいに切る。そして、醤油をレンゲ2匙、砂糖をスプーン2匙、塩をスプーン1匙とでん粉を碗に入れよく混ぜ合わせる。

・続いて、油でピーナッツを揚げて9分くらい揚がったら皿に移す。

・最後に、漬け込んでいた賽の目切りの鶏肉を入れて炒める。調合したタレを加えて更に炒めをする。賽の目切りの鶏肉に火が通るまで炒め、最後にピーナッツを加え、炒めて完成!

丁宝楨
「肉が柔らかくて美味しく、痺れ辛くて香ばしい、私の恩人が作ってくれたものより更に美味しく感じるぞ!」

料理人たちは豆瓣醤を使ったり、また砂糖を少し加えたりといろいろとアレンジを加えて、更においしさを増しました。

その後、丁宝楨氏は辺境防衛で功績を上げ、朝廷から「太子少保」に任命され、人々から「丁宮保」と称されました。

この賽の目切りの鶏肉炒めも次第に「宮保鶏丁」と呼ばれるようになったのです。

そして、現在……「宮保鶏丁」は四川料理の定番料理となり、四川で愛されている料理の一つです。

ページをシェアする!